エムスリー, メドピア, ケアネットの2020年12月期 第2四半期決算を受けて, 株価が急上昇しました.
この3社について自分の知見を記してみようと思います.
ただし, ここに記載したことを御自身の投資の判断にするかは, 自己責任です.
基本的には, お医者さんと製薬会社さんをつなげることをメインとしております.
自社のポータルサイトに製薬会社さんが製品プロモーションをのせ, お医者さんがアクセスする.
yahooやYouTubeに広告がありますが, それがお薬の広告に置き換わっていると思ってください.
ケアネット のHP上ではこれを「製薬企業向けの医薬営業支援サービス」と表現しています.
広告の仕事ですので, 見てくれるお医者さんが多くなければ, 広告はの収入は得られませんし, 単価もあがりません.
ですので会員数というのは非常に重要で, まずはお医者さんを会員登録させないといけないのですが, 重要なのはアクティブユーザー数です.
投資の参考にするのはアクティブユーザー数と考えますが, 残念ながら公表されていません.
病院のセキュリティの問題
製薬会社の営業さん(以下MRさん)とお医者さんが会う王道の方法は2つあります. それは『出待ち』と『勉強会』です.
出待ちは『ドラマや映画で医局の前にたくさんのMRさんが立っており, お医者さんを捕まえて話しかける』という光景です.
医局にはお医者さんや医局の持つ金目の物や研究や患者さんに関する情報の宝庫ですので, 本来医局前に沢山の人が立っていることはセキュリティ上推奨されません.
このため病院がルールを定めてアポイントがなければ入館できないようにしたり, 改装の際にそもそも構造的・物理的に医局前に出入りできないようにしたりしています.
お昼や夕方に診察室前の椅子に座っているMRさんをみかけると思いますが, これも病院によっては禁じられているところがあります.
上記にように, 出待ちでMRさんとお医者さんが接触する機会は減少傾向でした.
しかも出待ちは皆さんがアポイントメントをとっているわけでもなく, 時間的に非効率な部分もありました.
勉強会ですが, わかりやすく言うとランチョンセミナーです.
これを使うと医局に入ることができて, 複数のお医者さんと面会が可能です.
流れとしては
1. お弁当を用意してお勉強会という製品説明会を企画する
2. 医局に入れてもらう
3. お医者さんと会って, 名刺とメールアドレスをgetする
4. 以後はメールでアポイントをとる
この勉強会は基本的にお弁当ありきが条件となります.
病院側のコンプライアンスでお弁当が用意できない場合は, 開催されません.
製薬会社側でもお弁当の予算がなかったり, コンプライアンスの都合で提供できない場合も開催されません.
このように, 製薬会社さんはエムスリーやメドピア, ケアネット に自社製品の広告・コンテンツを売るしかない状況が徐々に進んできていました.
すこし余談にはなりますが, 製薬会社さんの接待やお弁当が減ると, 近辺の飲食店に落とすお金も減ります.
大学病院近辺の飲食店が昔と比べて寂れたというのは, 製薬会社さんの落とすお金が減ったということも一因です.
MRさんの営業活動は基本対面ですので, こちらも控えなければいけない状況が続いています.
ケアネット 様の2020年12月期 第2四半期決算短信からの抜粋ですが
『製薬企業はMRの医療機関への訪問自粛が続いている背景から、医薬営業支援サービスの各既存サービスのニーズが高まり、受注が増加する要因となりました。』
上記の様に, 新型コロナの流行により, 営業にかけるコストが一気にネット上に移っています.
新型コロナが収束すれば, ネットへの広告が減るのか(エムスリー, メドピア, ケアネット の売り上げが下がるのか)というと, 個人的にはさほど変わらないのではないかと思います.
私の知っているお医者さん方はアポイントなしの面会や, 使用するつもりのない製薬会社との面会が減ったことを喜んでいます
講演会は製薬会社の自社HPやエムスリーで配信されるようになりましたし, 情報を得たい場合も製薬会社HPやエムスリーを介すれば困ることも無いとのことです.
ただ, どのような物事にも確定したことが公表されるまでタイムラグがありますが, この事前情報というのはMRさんから直接聞くしかありません.
(配信や文面に残すとよろしくないという大人の事情というやつです)
お医者さん向けポータルサイトはエムスリーの1強だと思います.
皆様がとりあえずyahooのHPを開くのと同様に, お医者さんや薬剤師さんはとりあえずエムスリーのHPを開き, ポイ活をしたり, 転職を探したりしています.
医療者向けに特化したYahooのHPみたいです
メドピアのことはよくわからないので触れません.
というか利用している知り合いがいません.
登録会員数=アクティブユーザー数ではありません.
ケアネット に関しては, 楽天のような立ち位置です.
必要な時に利用するというような
ではどのような時に利用するのかと言うと, 医療コンテンツサービスであるケアネット TVを視聴するためです.
ケアネット TVでは著名な先生の講義や専門医試験の対策講座などを配信しており, それを目当てにケアネット を訪れます.
2020年12月期 第2四半期決算では, 当初の予想よりも上振れとなり, かつ利益をあげる数少ない企業であったため, 急激な株価上昇につながったと考えます.
御自身の投資に参考とするかは, 御自身の御判断となります.
この3社について自分の知見を記してみようと思います.
ただし, ここに記載したことを御自身の投資の判断にするかは, 自己責任です.
エムスリー, メドピア, ケアネットはどのような事業か
基本的には, お医者さんと製薬会社さんをつなげることをメインとしております.
自社のポータルサイトに製薬会社さんが製品プロモーションをのせ, お医者さんがアクセスする.
yahooやYouTubeに広告がありますが, それがお薬の広告に置き換わっていると思ってください.
ケアネット のHP上ではこれを「製薬企業向けの医薬営業支援サービス」と表現しています.
広告の仕事ですので, 見てくれるお医者さんが多くなければ, 広告はの収入は得られませんし, 単価もあがりません.
ですので会員数というのは非常に重要で, まずはお医者さんを会員登録させないといけないのですが, 重要なのはアクティブユーザー数です.
投資の参考にするのはアクティブユーザー数と考えますが, 残念ながら公表されていません.
製薬企業向けの医薬営業支援サービスは元々伸びていた
そもそもエムスリー, メドピア, ケアネットの医薬営業支援サービスの売り上げが伸びることは当然のことでした.病院のセキュリティの問題
製薬会社の営業さん(以下MRさん)とお医者さんが会う王道の方法は2つあります. それは『出待ち』と『勉強会』です.
出待ちは『ドラマや映画で医局の前にたくさんのMRさんが立っており, お医者さんを捕まえて話しかける』という光景です.
医局にはお医者さんや医局の持つ金目の物や研究や患者さんに関する情報の宝庫ですので, 本来医局前に沢山の人が立っていることはセキュリティ上推奨されません.
このため病院がルールを定めてアポイントがなければ入館できないようにしたり, 改装の際にそもそも構造的・物理的に医局前に出入りできないようにしたりしています.
お昼や夕方に診察室前の椅子に座っているMRさんをみかけると思いますが, これも病院によっては禁じられているところがあります.
上記にように, 出待ちでMRさんとお医者さんが接触する機会は減少傾向でした.
しかも出待ちは皆さんがアポイントメントをとっているわけでもなく, 時間的に非効率な部分もありました.
勉強会ですが, わかりやすく言うとランチョンセミナーです.
これを使うと医局に入ることができて, 複数のお医者さんと面会が可能です.
流れとしては
1. お弁当を用意してお勉強会という製品説明会を企画する
2. 医局に入れてもらう
3. お医者さんと会って, 名刺とメールアドレスをgetする
4. 以後はメールでアポイントをとる
この勉強会は基本的にお弁当ありきが条件となります.
病院側のコンプライアンスでお弁当が用意できない場合は, 開催されません.
製薬会社側でもお弁当の予算がなかったり, コンプライアンスの都合で提供できない場合も開催されません.
このように, 製薬会社さんはエムスリーやメドピア, ケアネット に自社製品の広告・コンテンツを売るしかない状況が徐々に進んできていました.
すこし余談にはなりますが, 製薬会社さんの接待やお弁当が減ると, 近辺の飲食店に落とすお金も減ります.
大学病院近辺の飲食店が昔と比べて寂れたというのは, 製薬会社さんの落とすお金が減ったということも一因です.
新型コロナによるsocial distanceの影響
新型コロナの蔓延により, 2月頃から外出を控える状況が続いています.MRさんの営業活動は基本対面ですので, こちらも控えなければいけない状況が続いています.
ケアネット 様の2020年12月期 第2四半期決算短信からの抜粋ですが
『製薬企業はMRの医療機関への訪問自粛が続いている背景から、医薬営業支援サービスの各既存サービスのニーズが高まり、受注が増加する要因となりました。』
上記の様に, 新型コロナの流行により, 営業にかけるコストが一気にネット上に移っています.
新型コロナが収束すれば, ネットへの広告が減るのか(エムスリー, メドピア, ケアネット の売り上げが下がるのか)というと, 個人的にはさほど変わらないのではないかと思います.
私の知っているお医者さん方はアポイントなしの面会や, 使用するつもりのない製薬会社との面会が減ったことを喜んでいます
講演会は製薬会社の自社HPやエムスリーで配信されるようになりましたし, 情報を得たい場合も製薬会社HPやエムスリーを介すれば困ることも無いとのことです.
ただ, どのような物事にも確定したことが公表されるまでタイムラグがありますが, この事前情報というのはMRさんから直接聞くしかありません.
(配信や文面に残すとよろしくないという大人の事情というやつです)
エムスリー, メドピア, ケアネット の立ち位置について
あくまで個人的な意見ですので, 参考にするかは個人のご判断となります.お医者さん向けポータルサイトはエムスリーの1強だと思います.
皆様がとりあえずyahooのHPを開くのと同様に, お医者さんや薬剤師さんはとりあえずエムスリーのHPを開き, ポイ活をしたり, 転職を探したりしています.
医療者向けに特化したYahooのHPみたいです
メドピアのことはよくわからないので触れません.
というか利用している知り合いがいません.
登録会員数=アクティブユーザー数ではありません.
ケアネット に関しては, 楽天のような立ち位置です.
必要な時に利用するというような
ではどのような時に利用するのかと言うと, 医療コンテンツサービスであるケアネット TVを視聴するためです.
ケアネット TVでは著名な先生の講義や専門医試験の対策講座などを配信しており, それを目当てにケアネット を訪れます.
まとめ
エムスリー, メドピア, ケアネットは新型コロナウィルスの流行により, もともと伸びていた製薬企業向けの医薬営業支援サービスが, 急激に伸びました.2020年12月期 第2四半期決算では, 当初の予想よりも上振れとなり, かつ利益をあげる数少ない企業であったため, 急激な株価上昇につながったと考えます.
御自身の投資に参考とするかは, 御自身の御判断となります.
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